透視霊術のコラム〈第2回〉透視霊術アカシックレコード体験記
私がアカシックレコードに初めてアクセスしたのは16歳のときでした。当時、「ほかの友人には見えないものが私には見える」といったことが度々あり、自分の能力についてはいくらか認識していました。金縛りに襲われることも多く、自分の身の異状に悩んでいた時期でもあります。そんなある日、金縛りの最中に平衡感覚を失い、一瞬ガクンと落ちるような感覚に襲われました。でも、目を開けてみると落ちたのではなく、私は宙に浮かんでいたのです。真下には、自分の眠っている姿を見ることができました。俗に言う「幽体離脱」というものですね。そして私はそのまま屋根を突き抜け、空を突き抜け、宇宙まで突き上げられるように昇っていきました。
宇宙では何億光年も先の星に一瞬で飛んでいくことができました。いくつもの星が生まれては消えていくのを、早回しで見ているような気分でした。遠くに見える星に意識を合わせると一瞬で飛んでいくことができ、知人を思い浮かべると一瞬で地上に引き寄せられます。そのとき、親しい友人に呼ばれたような気がして、彼女のもとへと飛んでいったのですが、そこでショッキングな光景を目にしました。友人の母親が棺桶の中で眠り、泣きわめく人たちに囲まれていました。たくさんの人の悲しみ、絶望、喪失感が一気に私の中に流れ込んできたのです。意識が自分の体に引き戻され、目を覚ました私は、涙を流していました。その3日後、友人から「母親が亡くなった」と連絡をもらったときは、なんとも恐ろしく縁起の悪い体験をしてしまったと、背筋が寒くなったことを覚えています。
これがアカシックレコードだったと知ったのは、2年後。ドイツの神秘思想家『ルドルフ・シュタイナー』の本を読んだときでした。今では、目を閉じて意識状態の波動を合わせることで、スムーズに宇宙の書にアクセスすることができます。過去、未来、記憶などが知覚され、自由に探索できるのです。そして、自分の能力が高まるにつれ、気づいたことがあります。私の見る未来は、必ず起こることではなく、「起こるかもしれない事実」だったのです。たとえ悪い結果が見えてしまったとしても、アクションによって結末を変えることができる。このことは、私にとって大きな救いでした。どうあがいても結末を変えられないとしたら、絶望したまま生きていかなければなりませんから……。