鎮魂霊術のコラム〈第5回〉鎮魂霊術鎮魂歌―レクイエム
電話占いミーティアの霊能者は魂の怒りや悲しみを鎮める……鎮魂霊術を行っていますが、「鎮魂」という名前を聞いて皆さんが真っ先に思い浮かべるのは「鎮魂歌」ではないでしょうか?
鎮魂歌はレクイエムとも呼ばれ、ラテン語の「安息を」という意味の言葉で、レクイエムとは死者の安息を願うためにミサで用いる聖歌のことです。
多くの音楽家がレクイエムを作曲していますが、中でも有名なのがモーツァルト、ヴェルディ、フォーレの作品で、三大レクイエムと呼ばれています。
今回はモーツァルトのレクイエムにまつわるエピソードを紹介しましょう。
楽曲名は「レクイエムニ短調K.626―死者のためのミサ曲」。1791年、聴衆の人気を失って苦しい生活を送っていたモーツァルトのもとに、見知らぬ男が訪ねてきました。彼は匿名の主からのレクイエム作曲を依頼し、高額な報酬を支払って帰って行ったのです。
その後、未完成だった「魔笛」の続きを作曲したモーツァルトは、初演に間に合わせることができました。そして、レクイエムの作曲に取りかかると体調を崩すようになり、寝たきりの状態に。病状はどんどん悪化して、彼はレクイエムを完成させることなく、亡くなったのです。モーツァルトの死後、弟子のフランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤーによって補筆完成されました。
モーツァルトの死後、未亡人と再婚した男性が発表したモーツァルト伝などにより、彼は死の世界からの使者に依頼され、自分のためにレクイエムを作曲していたという伝説が広まりました。しかし、その後、依頼主が明らかとなり、その説は覆されています。
死者への安息を願う鎮魂歌ですが、生きて傷ついている者たちにも、その癒しの調べは心に響くことでしょう。ぜひ、モーツァルトのレクイエム、聴いてみてください。