超降神術のコラム〈第7回〉超降神術神前結婚式とは
神社といえば、結婚式を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?神前結婚式の歴史は意外と浅く、普及し始めたのは明治以後のこと。そのきっかけとなったのは、明治33年5月、当時皇太子であられた大正天皇と九条節子妃(貞明皇后)との御成婚でした。
その御成婚の儀が宮中の賢所(かしこどころ)皇祖天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする御殿)で初めて行われたのです。東京大神宮ではそれにあやかり、神前において一般人の結婚式を執り行うようになりました。これが各地に普及していき、結婚式の主流となったのでした。
神前結婚式の具体的な式順としては巫女の先導で新郎新婦、媒酌人、新郎両親、新婦両親、新郎親族、新婦親族の順に入場し、最後に斎主が入場。典儀と呼ばれる司会進行役(巫女が行う場合も)が式の始まりを宣言し、斎主の拝礼に合わせ、一堂が起立して神前に礼をします。次に斎主が幣を用いて穢れを祓います。一堂は起立したまま軽く頭を下げ、これを受けます。斎主が神前で二人の結婚をその神社に鎮座する神と氏神、そして祖先神に報告する祝詞を奏上し、神の加護を願います。一堂は起立して頭を下げます。
次に三々九度の杯を交わします。一の杯においては、まず新郎が杯を受け、次に新婦、また新郎となります。二の杯では、まず新婦、次に新郎、また新婦。三の杯は一の杯と同様です。一二三の三度の杯を三回ずつ受けることから、3×3=9ということで三々九度と呼ばれるようになりました。どの杯も必ず三口で飲み干すのが儀礼です。
その後、新郎新婦が神前に進み出て、誓いの言葉を読み上げます。新郎が本文を読み、自分の名前の部分は新郎・新婦がそろって読むのが一般的です。そして、玉串を神前に捧げ、「二拝二柏手一拝」の順で拝礼します。新郎新婦に続いて媒酌人、親族代表も玉串を捧げます。両家が親族となった誓いを交わし、両家の親族、新郎新婦、媒酌人が杯をいただきます。斎主が式を無事終わらせたことを神に報告し、一拝。一堂は起立して拝礼します。その後斎主がお祝いの挨拶をし、一堂で拝礼。斎主退場の後、新郎新婦、媒酌人、親族の順に退場します。