自宅を「聖域化」する方法

例えどれだけインドア派な人であっても、社会生活を送るとなれば自分の部屋にこもりっきりではいられません。外に出て働いたり、人と会ったり、食べ物を買ったり、ゴミを捨てたりする必要があります。そして、他人が多く行き交うような場所には、必ず雑念が飛び交い、霊体が紛れています。心身が健康な状態であれば雑念や浮遊霊は恐れるに足りませんが、体や心が弱っている状態の場合、そういった場所から悪い念や不浄霊を憑けてきてしまうことがあります。「家」や「部屋」は内と外を分ける境界の働きがあり、その内側には少なからず結界作用が働いているものですが、悪い念や不浄霊を憑けたまま家に帰り、部屋に入ると、悪い念や不浄霊もあなたと一緒に結界を通り抜け、そのまま部屋に憑いてしまうことがあります。そういったものが憑いた状態になると、運気がどんどん低下し、霊的に衰弱した状態になっていきます。それを防ぐために有効な手立てとして、自宅を「聖域化」する方法をいくつかご紹介します。

水晶クラスターを飾る

水晶には、邪気を吸い取る力があります。その力は加工されたものより原石のほうが遙かに強く、原石が石柱化した集まりである水晶クラスターは、設置された場所全体の邪気を吸い取る強力な浄化効果を有します。水晶クラスターの浄化効果に関しては、パワーストーンを身につける方ならご存知かと思われます。身につけているブレスレットを水晶クラスターの上に置き、身につけている間に染み付いた念を取る方法は非常にポピュラーです。そして、この水晶クラスターの浄化効果はパワーストーン以外にも発揮されます。部屋に置いておけば、それだけで部屋の中に漂う邪気を吸収し、場所そのものを浄化する働きをしてくれるのです。水晶クラスターが置かれた空間は邪気が取り払われ、清浄な空間となります。ただし、この方法を用いる場合、水晶クラスター自体に溜まった邪気を定期的に浄化する必要があります。月に数度ほど流水に浸す、月光にかざす、といった方法が一般的です。

お札を飾る

神社の境内ではお札を求めることができます。そのお札を部屋に飾っておくと、その神社に祀られている神様のパワーが部屋を守ってくれるようになります。霊的な加護を得ることで、大抵の邪気や悪い念、低級霊の類は寄り付かない清浄な空間を作ることが可能です。お札を飾る場所は、部屋の中でも高いところにすべきでしょう。本来であれば神棚を設けて飾るのが正しいやり方ですが、立派な宮形のものを用意せずとも、埃や汚れのない清潔な場所にお札を飾り、その周囲に真心を込めてお供え物をしておくだけでも充分な効果があります。その際、気を付けるべき点があります。まず、お札は一つの神社のもののみにすること。お札は神様の分身のようなものですので、ひとつの家に複数の神様を祀ると、神様同士が衝突してしまいます。神社同士にも相性があり、また中には嫉妬深い性質を持つ神様もいらっしゃいますので、お札を飾る場合は、一つの神社のもののみにするのが賢明です。また、お札は一年ごとに交換すること。いつまでも古いお札を飾っていると効果が薄れてしまいます。初詣で通う神社を決め、その神社のお札を一年ごとに換えるのがポピュラーなやり方です。古いお札はその際に持っていき、一年間守っていただいた感謝の気持ちを込めて神社に預け、お焚きあげしてもらいましょう。

盛り塩で結界を作る

塩は古来より神聖な力を有するものとして知られ、そこには強力な退魔のパワーが宿っています。この塩を小山のように盛って、霊的結界を作るのは、日本に古くから伝わる由緒正しい方法です。「ここには絶対に悪い念や悪い霊を入れたくない」という部屋には、四隅に盛り塩をしましょう。盛り塩で結ばれた二点には霊的な“壁”が出来、穢れた念や霊体はそこを通り抜けることが出来なくなります。また、家や部屋の入口、戸の両脇に盛り塩をしておくと、玄関から悪いものが入ってくるのを防ぐことが出来ます。冒頭で「家や部屋にはそれ自体に結界の効果がある」とお話しました。霊は決して物理的な法則に縛られる存在ではありませんが、基本的には玄関から出たり入ったりします。よほど強力な霊体でもいきなり脈絡なく壁をすり抜けて入ってくることはありません。ですから、玄関に盛り塩をしておくのは、悪しき霊体を室内に入れないための極めて有効な手立てです。しかし、盛り塩は霊的な“壁”を作る、とお伝えしました通り、もし仮に部屋の中にすでに悪霊が潜んでいる場合、盛り塩で結界を作るとその悪霊を閉じ込めてしまうことになります。盛り塩をする前には必ず、部屋自体を別の形で浄化するようにしましょう。

以上、誰でもすぐ簡単に出来る、自宅を結界化する方法を数点ほどご紹介いたしました。悪い念や不浄霊を気にされる方、「最近どうも運気が優れない」とお感じの方などは、ぜひすぐにでも実践してみることをお勧めします。