絶望的な状況から逆転し、愛の勝者となった人々の体験談【1】
企画スタートにあたり、まずは相談件数が最も多い恋愛と結婚の悩みに焦点を絞りました。各体験談とその分析例を数回に分けて掲載させていただきます。
体験当事者のお話の部分には適宜に要約、加筆修正している箇所もありますが、事実関係を含めた内容、趣旨自体は一切改変しておりません。ただしプライバシー考慮の観点から文中の固有名詞(人名、地名、商品名など)を差し替えている部分があるので、その点はあらかじめ含み置きください。
「別れを告げられた翌日、泣きながら波動修正をしてもらったら・・・・・」
2年越しの交際相手に「やっぱり、君とは結婚できない」と告げられ、頭の中が真っ白になっちゃって、それから後の記憶がありません。再び気がついたら窓の外は夕焼け空。そしてスマホの日付は土曜日。彼と最後に会った時刻から、いつの間にか丸1日が経っていたのです。このままでは気がおかしくなる。でも、辛い気持ちを吐き出す相手がいない。だから、しかたなく電話占いにすがりつきました。
予約した先生と電話がつながってからも、何を話したのかよく覚えていないのですが、とにかく「死にたい、消えてしまいたい」という衝動を何とかしたくて、あちらに勧められるまま波動修正というものをお願いしました。おかげでその後は少しだけ気持ちが落ち着き、止まらなかった涙も少し乾きました。
記憶がないと言いながら、担当してくれた先生がとても優しかったこと、しかも良く当たるという印象が残っていました。そこでもう一度同じ人を指名して今度は本格に相談しようと考えていた矢先、再び思いもよらないことが起きたのです。
次の日曜日の朝、玄関のチャイムで目が覚めてモニターを見てみたら、そこには彼の顔が映っていました。本当に「えっ!?」という感じです。それで「現実の自分はまだ、ベッドの上で夢を見ているのではないか」と疑いながら恐る恐るドアを開けたのですが、そこに立っていたのは本当に当人でした。
「用事ですぐ近くまで来たから寄ってみた」と言っていました。そして、一昨日は勢いであんな言葉を口にしてしまったが、その後でとても後悔した。許してくれるなら取り消したいと。もちろん私は即座にその申し出を受け入れたのですが安堵した反面、いまだに狐につままれた気持ちです。
今までこれといった波風もなかった私と彼の間に、一体何が起きていたのでしょうか?また鑑定の時に、先生がどんな処置を施してくれたのかも気になります。何か特殊な術を使ってくれたのですか?
「恋人の変心には生き霊の障りが関わっていました。覚醒した守護霊団がそれを払い除けてくれたようです」
ご本人のお話だけでは状況が分かりにくいと思うので、若干の補足説明をさせていただきます。
まずこの相談者の恋人は、少し前から彼女に対する態度がおかしかったらしく、メール、電話、SNSのいずれも返信が途絶え、ほとんど連絡が取れない状態が続いていました。
また、彼がそうなる直前、勤務先での所属部署が変わったことを気に病んでいた時期があり、仕事での心理的なプレッシャーが原因でナーバスになっているのではないかと考えていたそうです。元々、人付き合いがあまり得意な男性ではなく、どちらかと言えば寡黙で不器用なタイプであったため、彼女の方も「今は刺激しない方が良い」と判断し、そのまま放っておいたらしいのです。
それが久しぶりに会うことが叶い、外の店で食事をしていた最中、ささいな言葉のやり取りから急に向こうが不機嫌になり、その挙げ句、唐突に「別れ」の言葉を切り出してきたという流れであったそうです。
またその際、「俺と君とは生き方が違う。結婚して上手く行くとは思えない」と面と向かって言われたのですが、何故そこまで酷い言葉を突きつけられたのか彼女には思い当たる節がなく、今まで2人の価値観や人生観に隔たりがあると感じたこともなかったので、ただ唖然とするばかりだったと。「最初の一言で頭が真っ白になっちゃって、その後の話はまるで耳に入らなかった」とおっしゃっていましたが、すでに双方の親族同士の顔合わせも済んだ間柄を考えれば至極当然の反応でした。
初回にご相談いただいた時には、「気落ちして憂鬱なので、何かの方法で癒やして欲しい」とのご要望でした。そこでこちらも詳しい状況を霊視するということはせず、遠隔操作による波動修正、つまり霊能術を用いたヒーリングを施すに留めました。しかしこの度、あらためて背景を霊査してみると、一筋縄ではいかない状況だったのです。霊視の過程で呪詛に類した特殊な力の働きが感知され、そもそも男性側の態度の急変はそれを原因としていたことが分かりました。有り体に言えば、それは色情因縁を秘めた生き霊の障りだったのです。
この男性に生き霊を飛ばしていたのは、新たな配属先で直属の上司となった40代の女性課長でした。本人が既婚者であるにもかかわらず、彼に対して特別な感情を抱き、社内外で頻繁にモーションを掛けていた痕跡が垣間見えました。以前は自分の立場を利用してこうした邪な関係を迫るのは、年嵩の男性上司と相場が決まっていたものですが、それだけ世の中は変わったということでしょうか。
ともかく、この女性課長が飛ばしていた強烈な愛執の念が、男性の精神状態を狂わせていたようで、いわば間接的に生き霊に操られる形で突然の別れ話を持ち出してきたものと思われました。これに対して相談者の側は、あちらの霊的な圧力に抗する手段を持たず、一時的に気鬱の状態に陥って、最後は私どもミーティアに助けを求めて来られたというわけです。
生き霊の念というのは、そんなに簡単に他人の意識を操れるものなのかと訝しむ方もいらっしゃるかもしれません。この点はケースバイケースとしか言いようがなく、まず生き霊を飛ばす側の念エネルギーが際立って強いこと、さらに両者の間に濃密な過去世因縁が介在するなどいくつかの条件が重なると、往々にして似たようなことが起きがちです。
では何故、単なる波動修正の術のみで、そこまで厄介な霊障を即座に撃退できたのか?これに関しては恐らく、相談者の背後にいる守護霊団の真価が発揮されたのではないかと推測しました。
一般に波動修正術というと「いくつもあるヒーリングメソッドの中のひとつ」と思われがちなのですが、然るべき修行を積んだ霊能者や祈祷師がこれを修する場合、そこにはほぼ必ず古典霊術の祓霊 (ふつれい) 儀礼、あるいは除霊浄霊に関わる種々の技法が加味されます。私個人もまたそうした作法通りに術を施しますので、それによって相談者の霊的なガードが極度に強化されたのではないかと考えたのです。
この相談者の女性の霊的背景を探ると、守護霊団の力はかなり強いのですが、今まではその真の実力を発揮していなかった節が窺えました。それがたまたま私の術に触発される形で本来の力を取り戻し、守護している子孫に降りかかった生き霊の災いを払い除けたのです。また中でもとくに目立っていたのは、当人の父方に連なる一部の先祖霊の集団で、上位霊界にいる一柱の霊魂がその全体を指揮していました。
この霊は彼女の父方の曾祖母に当たる先祖でした。後に家系の歴史についてのお話を伺って、明治時代中期に事業を切り盛りした一代の女傑であったことも明らかとなりました。こうしたパワフルな人物の霊魂が守護霊団の中に1人でもいると、生半可な霊障などモノともしないはずなのですが、先に書いた通り、力が半ば眠っている状態であったため、当初は生き霊の干渉を防ぎ切れませんでした。
当件のやり取りは現在も続いており、当事者たち、とくに男性の周囲に結界を巡らせる作業を継続していますが、問題の女性課長の執着が彼から完全に離れれば、そのことをもって解決となるはずです。なお相談者に対しては、父方の本家筋の墓の所在を調べて墓参し、ぜひともご加護のお礼を申し上げてくださいと助言させていただきました。